1Q84ニュース

いろいろな「色」

20100430.jpg文庫編集部t.t.です。きょうは装幀についてのお話。
今回、BOOK3の装幀では、書店や読者のみなさんから、「きれいな色だと思った」「意外な取り合わせだったけど、内容と合った色ですね」という声が届いています。造本や装幀は、編集者と装幀者と著者が何度も話し合って決められます。
紙の厚さや手触りなども、見本を作って確かめます。僕もずっと打ち合わせに参加していましたが、時間をかけて色選びをして良かったとみなさんの反応を聞いて嬉しく思いました。
『1Q84 BOOK3』の装幀カバーの「Q」の字はラベンダー色、帯はローズピンク色です。
でも、装幀で使われている色はそれだけではありません。表紙を開いて最初に目に入る「見返し」と呼ばれる表紙の内側に張られた部分。BOOK3では「Q」の字よりも薄い色の紫です。そして、背に使われる「花布(ハナギレ)」は白、そして、スピンは光沢のある茶色です。
見て開いて、触って眺めて、読んでページをめくり、パタンと閉じる。
長編小説は本から出る音だって楽しめます。3巻ともを持っている方は、並べてしおりのスピンを背表紙から出して見て下さい。なんだか、「Q」に見えませんか?
BOOK1 、BOOK2も含めて、五感で『1Q84』を感じて下さると嬉しいです。

(文庫編集部t.t.)

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