カバーが新デザインになりました!
リニューアルされた村上さんの文庫群、もうご覧いただけましたでしょうか。
では、新カバーの見どころを簡単にご紹介します。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、単行本の新装版でも好評だった洋画家・落田洋子さんの絵に変わりました。
上下巻を左右に並べるとひとつの絵が完成する、印象深くも都会的なレイアウト。まるで、大きな謎にへだてられた計算士の右脳と左脳のようではないですか。作品冒頭に添えられた、なじみ深い街の地図や、各章を美しくかざるワンポイントの絵も新しくなりました。
『ねじまき鳥クロニクル』は、カバーの中央で銀色にかがやくねじまき鳥が目印。グリーン、レッド、パープルと鮮やかな地色に、単行本版を踏襲するサーフボード型のサブタイトルスペースも目を惹きます。
ツヤ味を抑え落ち着いた色味に仕上げた厚手のカバー用紙も、力を注いで作りました。末永く愛読していただける耐久性とともに、これまで以上に所有する喜び度も高まったと思います。
『螢・納屋を焼く・その他の短編』は、一転ぐっとシンプルに、ゆったりとした余白に配置された、安西水丸さんが描くすずらんが、詩的で美しい余韻にみちた作品世界へと誘います。
これらの装幀を担当した新潮社装幀室Tから、ひと言。
読まれたことのある方は今一度、まだの方は是非ともこの際にお手に取って村上ワールドに浸っていただければ幸いです。
次回は、文字拡大についてお知らせします。
(文庫編集部K)
では、新カバーの見どころを簡単にご紹介します。
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、単行本の新装版でも好評だった洋画家・落田洋子さんの絵に変わりました。
上下巻を左右に並べるとひとつの絵が完成する、印象深くも都会的なレイアウト。まるで、大きな謎にへだてられた計算士の右脳と左脳のようではないですか。作品冒頭に添えられた、なじみ深い街の地図や、各章を美しくかざるワンポイントの絵も新しくなりました。
『ねじまき鳥クロニクル』は、カバーの中央で銀色にかがやくねじまき鳥が目印。グリーン、レッド、パープルと鮮やかな地色に、単行本版を踏襲するサーフボード型のサブタイトルスペースも目を惹きます。
ツヤ味を抑え落ち着いた色味に仕上げた厚手のカバー用紙も、力を注いで作りました。末永く愛読していただける耐久性とともに、これまで以上に所有する喜び度も高まったと思います。
『螢・納屋を焼く・その他の短編』は、一転ぐっとシンプルに、ゆったりとした余白に配置された、安西水丸さんが描くすずらんが、詩的で美しい余韻にみちた作品世界へと誘います。
これらの装幀を担当した新潮社装幀室Tから、ひと言。
『ねじまき鳥クロニクル』の単行本の装幀では、不思議な鳥のイメージをバリ島の絵を借りて表しましたが、新装カバーでは、鳥を描き直してシンボルマークとし、全体にポップでシックをコンセプトにしてデザインしました。現在進行形の『1Q84』の装幀のポップさを意識して、この小説を読めば『1Q84』が2倍面白く、そして深く読み込める作品ですよというメッセージも込めた本の顔にしたかったので、御覧になった読者の方々がそれを感じ取っていただけたならば装幀者としては最高の歓びです。
読まれたことのある方は今一度、まだの方は是非ともこの際にお手に取って村上ワールドに浸っていただければ幸いです。
次回は、文字拡大についてお知らせします。
(文庫編集部K)
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