1Q84ニュース

2010年7月

村上春樹ロングインタビュー

20100708.jpg「考える人」2010年夏号が発売になりました。今号の特集は「村上春樹ロングインタビュー」。この号をさいごに新潮社を退職した編集長の松家仁之が、村上さんに、二泊三日にわたってお話をうかがいました。BOOK3刊行後はじめてのインタビューにして、1979年の村上さんの作家デビュー以来、最長のロングインタビューです。

『1Q84』にまつわるお話はもちろん、芦屋での少年時代から三十年におよぶ作家活動まで、村上さんはほんとうに率直に語ってくださっています。ふだんの料理のコツや、よく聴く音楽、ずっと変わらない「弱点」についても。――ぜひ、書店でお手にとってごらんください。

(出版部SR)

期間限定サイト

20100705.jpg 新潮社の村上春樹さん関連の期間限定サイトは、これまでにも二つありました。今日はその一つ、2005年に開設され九ヶ月続けられた「村上モトクラシ」の管理人に登場してもらいます。


「当時のサイト管理人をしていたマツモトです。あれから5年、今は出版部でSさんの斜め後ろの席に座って仕事をしています。

『1Q84 BOOK1』を開いてすぐ目に入ってくるのが、“It's Only a Paper Moon”の歌詞の一部。コマーシャルやテレビ番組のオープニングでも使われていますしどなたでも一度は耳にしたことがあるかと思います。

ジャズの名曲という印象が強かったのですが、もともとは1932年上演の演劇作品のために書かれた曲だそうです。80年近く前の曲なんですね。作曲は“Over the Rainbow”も手がけたハロルド・アレン。

『1Q84』には載らなかった歌詞の冒頭部分は

“ボール紙の海の上にかかった紙の月でも、僕/私のことを信じてくれれば本物になる……”
きゃー。非常にロマンティックな詞です。現実にこんなことを言っている方がいたらぶはっと噴いてしまうところですが、歌として聴くとうっとりしてしまうのが音楽の素晴らしさです。

個人的にはナット・キング・コールが歌ったバージョンが最も心に残っていますが、帝王マイルスも録音を遺しているのでした。ちょっと意外。


さて、「村上モトクラシ」はもともと刊行情報サイトとして開設されたのですが、「村上モトクラシ大調査」と銘打って、ほぼ毎週村上春樹さんの作品に関するアンケート調査を行っていました。毎度項目を考えるのに苦労したのも懐かしいことです。

この大調査、実はいまでも「はてな」サイト上でアンケート結果を見ることができます。

この中にひとつだけ、村上春樹さん御本人出題のアンケート調査があるので紹介しますね。

【村上モトクラシ大調査】
村上春樹さん(本人)からの出題です。村上作品を、『ノルウェイの森』の前と後に分けると、あなたはどちらが好きですか?


このアンケートの回答募集は既に終了していますが、『1Q84』が刊行されたいま、あなたの回答はどちらでしょう……。」